「成人は睡眠6時間以上が推奨」は本当か?実際に必要な睡眠時間を調べてみた

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「成人は睡眠6時間以上が推奨」は本当か?実際に必要な睡眠時間を調べてみた

 今回は、「成人は睡眠6時間以上が推奨」は本当か?について解説します。

 すでに知っている人もいるかもしれませんが、2023年12月に厚労省は「健康づくりのための睡眠ガイド」で、

  • 成人においては、1日の睡眠時間が少なくとも6時間以上確保できるように努めることが推奨される。R

 と公表しました。

 が、おそらく僕らの多くの人は、「本当に6時間で足りるの?」と疑問に思ったかと思います。

 体感としても、6時間しか眠れなかった日はあまり体調がすぐれない感じがしますよね。

 そこで、実際に睡眠に関するデータはどうなっているのか、アメリカの睡眠財団の調査を見てみたいと思います。

成人の睡眠は6時間では足りない

 アメリカの睡眠財団は「どれだけ睡眠が必要なのか?」(R)を年齢別で調べてくれています。

 研究チームは、理想的な睡眠時間は人によって異なる可能性があることは前提としながらも、アメリカ睡眠医学会のデータを基に「推奨される睡眠時間」をまとめました。

 具体的には次のような感じです。

年齢別「推奨される睡眠時間」
【引用元】Eric Suni ,Dr. Abhinav Singh (2023)How Much Sleep Do You Need?

 データを見ると、子供から大人になるにつれて必要な睡眠時間はへっていますが、

  • 18歳以上は最低7時間以上はとったほうがベスト

 とあります。

 また、7時間以上睡眠をとれば、脳の状態もスッキリして翌朝のパフォーマンスも上がるとしています。

 もちろんショートスリーパーの方は短時間でも問題ないはずですし、ロングスリーパーは8時間でも足りないでしょう。

 しかし彼らの存在は全体の2割程度とされています。

 これらの要素をまとめると、

  • 約8割の成人は7時間以上睡眠をとるのがベスト

 と結論できます。

 調べてみると、成人は6時間の睡眠だけでは少し足りなかったですね。

 では、僕ら日本人はいったいどれだけの人が十分に睡眠がとれているのでしょうか?

 こちらも実際に睡眠に関するデータから確認したいと思います。

睡眠7時間以上の人は全体の約30%だけ

 日本人の睡眠時間に関するデータR)をみると、次のような感じになっています。

【日本人の平均睡眠時間】

厚生労働省「令和3年度 健康実態調査結果の報告」
厚生労働省「令和3年度 健康実態調査結果の報告
  • 「9時間以上」5.9%
  • 「8時間以上~9時間未満」9.7%
  • 「7 時間以上~8 時間未満」15.9%
  • 「6 時間以上~7 時間未満」 34.7%
  • 「5 時間以上~6 時間未満」 23.9%
  • 「5時間未満」9.1%

 6時間以上でみると、7割くらいは睡眠が取れている計算になります。

 これなら多くの日本人はしっかり睡眠がとれているように見えます。

 ですが7時間以上寝れている割合でみると、たったの30%程度しかいません。

 本来の推奨時間で見てみると、10人中たった3人しか十分な睡眠がとれていないのです。

 ショートスリーパーを除けば、

  • 日本人の過半数以上が毎日寝不足である

 といえますね。

「成人の理想の睡眠時間は7時間以上」が正しい

「成人は睡眠6時間以上が推奨」は本当か?のまとめです。

【「成人は睡眠6時間以上が推奨」は本当か?】

  • 「成人の理想の睡眠時間は7時間以上」がベストであり、6時間では足りない。(ショートスリーパーとロングスリーパーを除く)
  • 7時間以上眠れている成人は、日本ではたったの30%程度。
厚生労働省「令和3年度 健康実態調査結果の報告」
厚生労働省「令和3年度 健康実態調査結果の報告
  • ショートスリーパーを除けば、日本人の過半数以上が毎日寝不足状態

 実際に調べてみると、どうやら成人の理想の睡眠時間は7時間以上であり、6時間以上が推奨とはいえないようです。

 もしあなたがショートスリーパーでなければ、基本的には

  • 睡眠は7時間以上確保する!

 と考えておくのがベストですね。

【参考文献・データ等】

【記事執筆】あすか

【Twitter】:https://twitter.com/askalabo

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