
習慣化で人生の50%が決まる
「習慣化」は目標達成の必須条件

「習慣化」を楽に成功させる科学的な方法を3つ紹介します。
習慣化についてお話しする理由は、人生の半分は習慣によって決まることがいくつかの研究で分かっているからです。
続けたい気持ちはあっても、習慣化できなければ人生の50%が無駄になります。
そのため習慣化させることは、目標を実現するための必須条件になります。

逆に言えば、習慣化できたら人生の半分をコントロールできますね。
そこで今回は、私たちが挫折せず楽に習慣化できる方法について、特に効果が高い3つを厳選して紹介していきます。

方法1:イフゼンプランニング

「イフゼンプランニング」は、コロンビア大学の心理学者ハイディ教授が提唱した方法で、多くの試験で効果があったものとして有名です。
これは、「Aという行動をしたらBという行動をする」と決めて、その通りにするものです。
そうでないと、Aという行動したら次何をしたらいいのか迷ってしまうからです。
「イフゼンプランニング」は、普段からやっている習慣に続けたい習慣をくっつけて行うと効果があります。
たとえば、あなたがいつもしている事として「お昼に珈琲を飲む」という習慣があったとします。

続けたい習慣が「資格勉強をする」であれば「お昼に珈琲を飲んだ後」にそれをすれば続けることができます。
毎日自分たちがしている習慣に続けたい習慣をくっつけただけで、中には3.5倍近くの効果があった例もあります。
やり方が単純で効果が高いため「イフゼンプランニング」は最強の習慣化の方法の一つとして、いくつかの専門書によく取り上げられています。
ただ「イフゼンプランニング」を行う上では留意点があり、大きく次の2つをおさえる必要があります。
留意点①:最初の目標は低くする

留意点の1つ目は「最初の目標は低くする」ということです。
資格の勉強であれば1日3時間がっつりするとかにしない。
最初は1日5分でOKです。
まずは「珈琲を飲んだら参考書を開く」という行為を脳に慣れさせるのが大事です。
とにかく順番通りにして脳をコントロールする。
それが1,2か月続けられたら1日10分、30分、1時間と無理なく伸ばしていく。
いきなり伸ばすのではなく、続けることを優先します。


どんなに難しいことでも、1日5分なら続けることができそうですね。
留意点②:AとBの間には何もいれない

2つ目は、「AをしたらBをする」という順番を必ず守ることです。
珈琲を飲んだ後に、スマホを触ったりしない。
「珈琲を飲んだ後」→「参考書を開く」という流れは必ず固定にします。
すると脳に負担がかからないので、無理なく続けたい習慣を続けることができます。
イフゼンプランニングは、メンタリストDaiGoの『超習慣術 短期間で“よい習慣”が身につき、人生が思い通りになる!』で詳しく紹介されています。
章にまたがって解説されているため、全体を把握するには時間がかかります。
ですが、より確実に習慣化を体得し、目標を絶対に達成させたい方にとっては心強い一冊になります。
習慣化を極めたい方はぜひ読んでみてください。
方法2:20秒ルール

2つ目の効果的な習慣化を身につける方法は、アメリカのハーバード大学のショーン・エイカーが提唱した「20秒ルール」です。
これは、
・続けたいことを20秒だけ早く始めやすくする
・やめたいことを20秒だけ実行しにくくする
ものです。
これをきいて「20秒で変わるのか」と疑問に思う方もいるかもしれません。
ですが、この「20秒」が最終的に大きな結果の差を生むことが分かっています。

実際、グーグルのニューヨーク支社が行った実験では、
・チョコをすぐ手に取れる状態で置いた時期
・容器に入れた状態で置いた時期
の2つの時期で、チョコの消費量がどうなったのかを調べたものがあります。
結果は、チョコを容器を入れただけで、ひと月当たりチョコを食べる量が300万個も減りました。

この実験からもわかるように、私たちは20秒早くするとその行動をしやすくなり、逆に20秒その行動を遅くするとそれをしなくなります。
習慣化を決めるカギは「手間」の有無

私たちは、たとえ20秒という短い時間であっても、最初の手間が減るだけでそれが続きやすくなります。
そのため、続けたい習慣は20秒その作業が早くできればいいので、資格取得なら「参考書と筆記用具を予め机の上に置く」などをします。
逆に、続けたくない習慣がある場合は、20秒かかるようにします。

例えば、あなたがスマホを触る時間を減らしたいのであれば、スマホの電源をオフにして棚の中に入れておきます。

手間の有無によって、行動をコントロールすることができるということですね。
方法3:タイムボクシング

効果的な習慣化を身につける方法のラストは、情報工学者のジェームズ・マーティンが提唱した「タイムボクシング」です。
これは2022年に鈴木祐さんが出したベストセラー本『YOUR TIME 4063の科学データで導き出す、あなただけの究極の時間術』でも有効な方法として取り上げられている手法です。
「タイムボクシング」の方法はシンプルで、その日のうちにすべきことを、時間ごとのブロックに区切るだけです。
手順は、大きく「タスクのブロック時間を決める」→「ひたすら決めた作業をする」の2つです。
順に説明します。
手順①:タスクのブロック時間を決める
まずは、自分がその日のうちに「それぞれのタスクにどのくらいの時間を確保すればいいか」を考えてカレンダーに入力していきます。
例えば、お昼に珈琲を飲んだ後に資格勉強を30分するのであれば、12時30分から1時までの30分の間に「資格勉強」とカレンダーに入力します。

手順②:ひたすら決めた作業をする

カレンダーに自分がしていきたいタスクの入力が終わったら、ブロック化した時間帯で決めた作業だけを淡々とやります。
今日1日にすることはもう手順①の段階で決めているので、ほかの作業についてはする必要はありません。
ここで気をつけたいのは、設定した時間を超えて作業をしないことです。
30分と決めた日は30分だけにし、つい没頭して2時間とかしてしまわないようにします。

たしかに決めた時間を超えちゃうと、他の作業ができなくなりますね。
まとめ

以上が効果的な習慣化を身につける方法3つでした。
まとめると以下の通りです。
・AしたらBと固定「イフゼンプランニング」
・続けたいことを20秒だけ早くする準備を行う「20秒ルール」
・その日のうちにしたいことを時間ごとのブロックに区切る「タイムボクシング」
いずれもシンプルな方法なのに、とても高い効果を得られます。
これら3つの方法は、資格勉強の例のように組み合わせて行うと更に効果的です。
最初は少し時間はかかりますが、慣れるとなくてはならない技法になるのでおススメです。
どれか1つ取り入れて実践するだけでも、あなたの人生は変わります。
ぜひ試してみてください。
「習慣化」に関するよくある質問

続けたい習慣化はA→B→Cと3つ以上に繋げても問題ないですか?
(イフゼンプランニング)

全く問題ありません。
ただ繋げる場合は、
・珈琲を飲む→資格勉強する→瞑想する
・散歩する→腕立て伏せ→腹筋ローラー
など直前と直後の行為は似ているもので繋げると効果的ですね。

無くしたい習慣は必ず20秒以上かからないようにしないといけないのですか?
(20秒ルール)

習慣化の有無を決めるのはあくまで「手間の有無」です。
20秒以上かかることよりも、無くしたい習慣の前に手間を1つか2つ入れることが大事です。

最優先したいタスクは1日いくつが目安ですか?
(タイムボクシング)

最優先したいことは多くても3つまでがいいです。
3つを超えるとスケジュールが破綻し、ストレスも溜まります。
【参考文献・データ等】
・鈴木祐『YOUR TIME 4063の科学データで導き出す、あなただけの究極の時間術』
・DaiGo『超習慣術 短期間で“よい習慣”が身につき、人生が思い通りになる!』
・エリック・バーカー『残酷すぎる成功法則』
(方法②20秒ルールについて記載)

