【VIA理論】24タイプの強みの活かし方③~人間性編~
1対1で役立つスキル!
愛情、親切心、社会的知性の活かし方を解説
自分の強みを理解し、それを活かしている人ほど、職場での人間関係や目標達成率が高いことが研究でわかっているという話でしたね。
今回はVIAの診断で出てきた24タイプある強みのカテゴリーの1つ「人間性編」に移ります。
解説するのは、愛情、親切心、社会的知性の3つの活かし方です。
VIAの強みについては、ライアン・ニーミック博士らの『強みの育て方』が最も分かりやすいので補足で見ておくことをお勧めします。
ちなみにVIAの強み診断は無料でできます。
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【人間性】1対1の人間関係に対して強く発揮する
「人間性」のカテゴリーには、3つの強みがあります。
愛情、親切心、社会的知性です。
「人間性」の強みが高い人は、特に1対1の人間関係で発揮するといわれています。
他の強みと比べて信頼関係を築く力がある人だといえますね。
まずは、愛情の強みから解説します。
【愛情】親密な人間関係を大事にする
人との親密性、特に互いに共感し合ったり、思いやったりする関係に重きを置く。人と親しむ。
愛情(愛し愛される力)を強みとするあなたは、他者との親密性、特に互いに共感し合ったり、思いやったりする関係に価値を見出す人です。
あなたが最も親しみを感じる人々は、あなたに対して最も親しみを感じています。
引用元:VIAの診断テスト結果より
愛情の強みは「親密な人間関係を大事にできる力」のことをいいます。
例えばパートナーや親友などがそうです。
あなたの職場に親友はいますか?
親友が職場にいる1人でもいると、仕事のモチベーションが7倍になることもわかっています!
自分のことを最後まで守ってくれる味方がいると、仕事では臆病にならずに堂々と行動できます。
愛情の強みがある人は、親密な関係を大事にできます。
そのため、職場に信頼できる親友をつくりやすいタイプだといえますね。
愛情のメリット
- 共感力が高まる。
- コミュニケーション能力が高く、人間関係のトラブルに対処できる。
- 質の高い人間関係を長く続けることができる。
- 寛容さが高まる。
愛情の活かし方(高め方)
- 同僚や顧客に対して思いやりの気持ちをもって接する。
- 職場の人が落ちこんでいたら励ましの言葉をかける。心から心配していることを伝える。
- 自分の親密な相手に感謝の気持ちを伝える。
- 上司や同僚などにプレゼントして気持ちを示す(できれば自分で作ったもの)
- お世話になった人に感謝の手紙を書いてみる。
- 相手に会ったちょっとした時間(休憩中、偶然すれ違ったなど)に会話をし、相手に興味があることを示す。
- 職場や顧客にどう貢献できるか考える。
- 同僚から良い知らせ(昇進、結婚など)を受けたら、温かい姿勢で詳しく話を聴く。
- 相手の気分がかわってもそれを受け入れる。
- 相手の長所を探し、それを言葉で伝える。
- 親密な相手の新しいチャレンジをサポートする。
- 食事会を企画する。
愛情のデメリット
- 与えているばかりだと燃え尽きやすい。
- 自分にも愛情を向けないと自尊心が低下する。
- 関係が浅い人や控えめなタイプに愛情を向けると怖がられやすい。
- 時にはそっとしておくことも愛情と知らずに接すると、威圧的に思われるときがある。
愛情というと、「自分のことは置いて先に相手を助ける」というイメージを抱きがちですが、実際はそうではありません。
愛情は自分自身に対しても向ける。自分を大切にできずに与えてばかりいると、最後には燃え尽きてメンタルがやられてしまいます。
あなたは自分自身にもちゃんと優しくできていますか?
職場の人たちに優しくするのも大事ですが、自分にも愛情をむけて優しくしているのかも定期的に確認するといいですね。
【親切心】他人にも親切にする
人に親切し、人のために良いことをする。他人を助け、面倒を見てあげる。
親切心を強みとするあなたは、他の人に対して親切で寛大で、忙し過ぎるからといって人に親切にできないということはない人です。
見知らぬ相手に対しても、喜んで良い行いができる人です。
引用元:VIAの診断テスト結果より
親切心とは、「人に親切にすること」ができる人をいいます。
愛情との違いがわかりにくいですが、愛情は親密な相手に対して寛大であることに対して、親切心は他人に対しても寛大であることをいいます。
親切心のある人は、相手がどんな人でも、他の人に与えて、助けるという行為に喜びを見出します。
親切心のメリット
- あなたが寛大であることが伝わって周りから好かれやすい。
- 自分に対して親切心をつかうと、自尊心が高まり、不安が減る。
- 親切心は周りの人間関係に伝染するため、めぐりめぐって親切が自分にかえってきやすい。
- 親切な行動をとるほどポジティブな感情が高まる。
親切心の活かし方(高め方)
- 職場でランダムに選んだ人にどんな親切ができるか考える。
- 自分自身がどのような親切をしているかリストにする。
- 他人にされてうれしかった親切は何か考える。
- 1日1回親切にすることを習慣にする。
- 親切にしたことを日記に書く。
- 週に1回、見知らぬ誰かのために小さな親切をする。(列に並んでいる人に先をゆずる、電車で席をゆずるなど)
- 職場の同僚が少しでも仕事がしやすくなるように努める。
- メールや手紙、電話などでやり取りをする際は、より優しく、より柔らかい表現を心がける。
- 笑顔で挨拶し、相手の反応を観察する。
- コーヒーを買うときに同僚の分も買ってプレゼントしてみる。
- 建物の出入りの際は、他の人のためにドア を開けておく。
- コピー機や印刷機の紙を切れる前に補充する。ゴミ箱が満タンになる前に捨てておく。
- 助けを求めている人がいたら、止まって助けてあげる。
親切心のデメリット
- 与えるだけになると自分に何も残らない。
- 他人に利用されやすい。
- 共感疲れになりやすい
- 燃え尽き症候群になりやすい。
【社会的知性】空気が読める
他人および自分自身の動機や感情を意識している。異なる状況においても、そこでの適切な振る舞い方を知っている。他者を動かすにはどうすればよいかを知っている。
社会的知性を強みとするあなたは、他者の動機や感情に気づくことのできる人です。
あなたはいつもと異なる状況においての適切な振舞い方を知っており、どうすれば人を安心させることができるかを心得ています。
引用元:VIAの診断テスト結果より
簡単にいうと、社会的知性とは「空気を読む力」のことをいいます。
人の感情を読んだり、社会のニーズを理解したりするのが得意です。人が直接言葉にしないことも感じ取れることができるので、臨機応変に対応することができます。
また、相手の気持ちを察し、自分の気持ちにも正直なので、良好な人間関係を築くことに長けています。
社会的知性のメリット
- 世の中で何が求められているのかわかる。
- 他人のニーズを理解するのができる。
- 人の気持ちを理解できるので、仕事の能率が上がる。
- 人間関係がよくなる。
- 相手を理解して対応できるため、信頼されやすい。
- 人とうまくコミュニケーションがとれる。
社会的知性の活かし方(高め方)
- 1日ランダムに決めた相手に数十分ひたすら共感する。
- 自分が直してほしいところを他人にきく。
- 悩みをもっていそうな人に「大丈夫?」などと声をかけてみる。
- 自分の感情をおさえて、論理的、建設的な議論をする。
- 相手の話を共感を持って聞き、相手の話が終わった後に自分の意見や気持ちを伝える。
- 相手の不快な行動が、その人の性格によるものではなく、環境から生まれた可能性がないかを考えてみる。
- 自分に共感する。
- 話すよりも聴くことに時間をあて、精神的な支えになる。
- 4週間自分が感じた感情を5つ書き続け、パターンを監視する。自分の感情のパターンを変える状況はなかったかチェックする。
- 自分の感情を、今まで話したことのない相手に適切に表現し、相手の反応に耳を傾ける。
- 周りの人に、共感されなかった経験、今後どのように自分を理解してもらいたいか聞いてみる。そのうえで、次にその人と接するときに、どのようなことができるかを考える。
- 職場の人がなんらかの成功を手にしたら、お祝いの言葉をかけ、どのような反応が返ってくるかを具体的に観察する。
- 自分の中で最も社会的知性が高い人をよく観察し、その人達のスキルをまねしてみる。
- 親しい人に、自分の要望を素直に話してみる。
社会的知性のデメリット
- 空気を読みすぎて言いたいことがいえない、やりたいことができない。
- 共感能力が高いため、ネガティブな話をきいて自分も落ち込みやすい。
- 考えすぎると行動ができずにチャンスを逃がしてしまう。
- 共感しすぎて燃え尽き症候群になりやすい。
注意:「人間性」の強みが高い人は利用されやすい
人間性が高いと強い信頼関係がつくれます。
これは強力な強みです。
しかし一方で、あなたの人柄が良いだけに他人から利用されやすい、ナメられやすい面もあります。
あなたの優しさを弱さと取って、ナメてくる人への対策についてはこちらのnoteで詳しく解説してます↓
まとめ:「人間性」は人と深く接する仕事に向く
人間性の各タイプの強みについてまとめると次のような感じです。
「人間性編」1対1の人間関係に対して強く発揮する
- 愛情:親密な人間関係を大事にできる。
- 親切心:他人に対して親切にできる。
- 社会的知性:人の感情を読んだり、社会のニーズを理解したりできる。
人間性の強みが高い人は、1対1の人間関係で強く発揮できます。
たとえば、教育や医療職、福祉系など人と密接に関わるような業種や、特に信頼関係が求められる仕事に適しているといえますね。
解説した24タイプの強みは、今からでも高めることができます。
高め方についてはライアン・ニーミック博士らの『強みの育て方』が最も参考になるので合わせて見ておくことをお勧めします。
強みをうまく活かせばあなたの人生はイージーモードです。ぜひ活用してみてください。
次回は「正義編」に移りまして、チームワーク、公平さ、リーダーシップの3つについて解説していきます。
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【参考文献・データ等】
- VIAの強み診断テスト
- ライアン・ニーミック博士、ロバート・マクグラス博士『強みの育て方「24の性格」診断であなたの人生を取り戻す』
- Tayyab Rashid(2013)340 Ways of Using VIA Strengths
- アダム・グラント『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』
【記事執筆】あすか
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