【幸せを決めるPERMA理論】ウェルビーイングの高め方②~エンゲージメント編~
前回はマーティン・セリグマン博士が提唱する幸せを決める5つの要素の1つ目「ポジティブ感情」の高め方について紹介しました。
簡単にまとめると、私たちの身の回りには実はポジティブな出来事は起きていて、それに気づくことができるかどうかがポジティブ感情を決めるというものでしたね。
幸せな状態であれば自然と仕事のパフォーマンスや目標達成率も上がるので、5つの要素は高めておくと吉です。
今回は、2つ目の要素「エンゲージメント(E)」の高め方について紹介します。

「エンゲージメント(E)」は5つの中で最も効果を実感しやすい要素なので、まずはここから上げてみるといいかもしれません。
ちなみに幸福度は診断テストで数値化することができます。
一度診断してみてから読み進めていくと、効果を実感しやすいのでまだ受けてない方はテストしてみることをお勧めします。
では幸せを決める2つ目の要素「エンゲージメント(E)」について解説します。
エンゲージメント(E)

「エンゲージメント」は没頭、フロー状態のことをいいます。
時がとまったような感覚や、あっという間に時間が過ぎていったような感覚がそうですね。
あなたが何かをしていて、いつの間にか1日が終わっていたような時は、自分のウェルビーイング(幸福度)が高まっている時です。
大半の人が1日のなかで最も多く集中力を使っているのは職場なので、エンゲージメントを高めれば仕事の生産性を大きく改善できます。
エンゲージメント(E)を高める方法

私たちは何かに集中している時間が長くなればなるほど、エンゲージメントが上がって幸福度が高まることがわかっています。
逆に僕らのエンゲージメントが低いと、生産性が落ちたり、離職率が高まったりするので注意が必要です。
人は何かに没頭している時は、ネガティブな感情をもったり、気分が落ち込んだりするはありません。
例えば、残りあと5分で今やっている仕事を終わらせようと一生懸命集中している時に、
「そういえば、昨日足の小指ぶつけてめっちゃ痛かったなぁ…」
って余計なことは考えたりしない。
なので自分が没頭している感覚をどう増やすかが大事になっていきます。
では、これからエンゲージメントの高める方法を3つ紹介します。
方法①自分の強みを活かす

エンゲージメントを高める1つ目の方法は「自分の強みを活かす」です。
前回強みシリーズでVIAの強み診断を紹介しましたが、僕らは特定した自分の強みを活かすと、ウェルビーイングが高まって幸福度が上がることがわかっています。
しかも強みを活かした効果は、なんと1年も続くことが明らかになってます!
なので自分の強みはできるだけダイレクトに活かした方が効果的です。
自分の強みを活かす例をいくつかあげると、次のようになります。
【自分の強みを活かす例】
- 創造性の強み:「どうやったらこの商品についてみんなが興味を持つだろうか」と考えてみる
- 熱意の強み:顧客にぴったりの商品だと思えば、その良さを熱意で伝えてみる
- 親切心の強み:1日1回親切にすることを習慣にする(例コピー機や印刷機の紙を切れる前に補充する。ゴミ箱が満タンになる前に捨てておくなど)
- リーダーシップの強み:率先して役割分担を決める。その際は適材適所を意識する
- 自律心の強み:目標達成のための手順をつくり、それに従って行動する
- 審美眼の強み:時間がかかったとしても、心が落ち着く美しい道を遠回りして通勤してみる
VIAの強みは知るだけで950%、活かせばなんと1900%幸福度がアップします!
エンゲージメントを高めるには超効果的ですね。
ちなみに自分の強みを知りたい方は、無料でできるVIAの強み診断を過去の記事でまとめてます。
>>【無料】あなたの特徴的な強みTOP5 “VIA診断テスト” ~診断編~
とりあえず自分の強みを知っておくだけでもアリです。
特定した強みの使い方も強みシリーズで詳しくまとめているので、いろいろ自分の強みを試したい方は見ておくといいかもしれません。
自分なりに強みを活かせば幸福度19倍アップというチート級レベルの方法なので、エンゲージメントは自分の強みを活かすことから試すといいでしょう。
方法②運動する

エンゲージメントを高める2つ目の方法は「運動する」です。
一般的に健康に良いものとして知られている運動ですが、エンゲージメントを高める上でも有効だということがわかっています。
よくスポーツ選手が「フロー状態」といって、目の前の事以外は一切考えず集中できているという話を耳にしたことがありませんか?
これは運動している時は、脳が余計なことを考えないためだとされています。
つまりスポーツなどの運動はフローに入りやすいということですね。
フローに入る体験をしておくと、脳が記憶して仕事の場面でもフローに入る確率を上げることができます。
運動の中でも特にフローに入りやすいスポーツとしては、「ハイキング」「卓球」「水泳」「サイクリング」「ランニング(特に長距離)」などが代表的(R)です。
ですが自分の好きなスポーツがあるなら何でもOKです。
できればこのような身体に負荷の高い有酸素運動をすることが理想ですね。
ただ、なかなか外に出てスポーツするのが難しい方もいると思うので、その場合は自宅で運動できるステッパーもお勧めです。
第二の心臓といわれているふくらはぎも鍛えるので、脳に血液をたくさん送ることができます。
するとダイレクトに脳を活性化させるので、集中力を上げやすくなります。
自宅で気軽に運動したい方は、積極的に試してみるといいと思います。
方法③瞑想する

エンゲージメントを高める3つ目の方法は「瞑想する」です。
「瞑想」というとスピリチュアルなイメージを抱く方がいると思いますが、近年エンゲージメントを高める力があるとして瞑想が注目されています。
理想の瞑想の時間は1日20分。
瞑想のやり方はいろいろありますが、比較的やりやすいのは、「目を閉じて鼻呼吸で7秒吸って7秒吐く」を繰り返す瞑想です。
瞑想は全く音のない静かな環境でするとより効果が出ます。
ノイズキャンセリングイヤホンを使えばいつでも無音の状況を作れるので、周りの音を遮断して瞑想してみるとより効果を実感できるはずです。
瞑想は仕事前とか何かに集中したいことの前にするのがおすすめ。
時間がないときは5分だけでも効果は出るので、ぜひ試してみてください。
まとめ:エンゲージメントは最も高めやすい要素

エンゲージメント(E)の高め方のまとめです。
【エンゲージメント(E)を高める方法】
- 方法①自分の強みを活かす
- 方法②運動する
- 方法③瞑想する
エンゲージメント、つまり没頭感は、幸せを決める5つの中で最も高めやすい要素です。
特に「自分の強みを活かす」は超おすすめです。幸福度が1900%も上がるのでコスパ良いです。
自分たちは没頭感とか集中力が高まっているときは、ネガティブなことを考えなくなるので、幸福感も上がりやすくなります。
前回紹介したポジティブ感情(P)も高めやすい要素のひとつなので、まずはPとEを上げることからスタートしてみるといいですね。
さて、次回幸せを決めるPERMAの要素は「人間関係(R)」です。
実はお金を稼いでる人よりも良い人間関係を築いている人の方が幸福度が高いことがわかっています。
人間関係も幸せを決めるうえでの重要なポイントになるので、こちらもいくつか高め方を紹介できればと思います。
【参考文献・データ等】
・マーティン・セリグマン『ポジティブ心理学の挑戦 “幸福”から“持続的幸福”へ』
・キャロライン・アダムス・ミラー『実践版GRIT やり抜く力を手に入れる』
・メンタリストDaiGo『自分を操る超集中力』
【記事執筆】あすか
【Twitter】:https://twitter.com/askalabo