ユーモアを仕事で使うメリットと活かし方5選│スタンフォード大学の研究より

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ユーモアを仕事で使うメリットと活かし方5選│スタンフォード大学の研究より

 前回(ユーモアセンス診断)の続きです。

 ユーモアというと、「お笑い芸人みたいな面白いことを言わないといけないの?」と思うかもしれませんが、必ずしもそうではありません。

 ユーモアは何気ない仕事の作業のなかで、ちょっとした言葉遣いやメッセージに変化をいれるだけでOKです。

 特に情報社会がどんどん進んだ現代では、コミュニケーションが事務的な情報伝達でおわってしまいがち。

 ですがユーモアを仕事で使えば、人間らしいつながりをもつことができて、職場の関係が良くなることが近年の研究で明らかになってます。

 また、ユーモアを活かせるようになると、

  • 仕事の生産性が上がる
  • クリエイティブに物事を考えられる
  • いろんな解決策が出やすくなる

 などのメリットがあります。

 ユーモアについては、ジェニファー・アーカーらの『ユーモアは最強の武器である』がお勧めです。

 「ユーモアは仕事だとこう使うんだ!」というのがいろいろ発見できて面白いので、気になる方は今回の記事とあわせて読んでみてください。

 では、まずはユーモアを仕事で活かすメリットを4つ見ていきましょう。

ユーモアを仕事で活かすメリット

 ユーモアを仕事で活かすメリットは大きく4つあります。

  • メリット①社会的ステータスが上がる
  • メリット②人間関係が良くなる
  • メリット③創造力が高まる
  • メリット④レジリエンスが高まる

 順に解説していきます。

メリット①社会的ステータスが上がる

 ユーモアを仕事で活かすメリット1つ目は、「社会的ステータスが上がる」です。

 社会的ステータスが高いと思われる人は、頭がいいとか、能力が高い人だと思われます。

 ユーモアセンスが高い人も、実際に頭がいいです。

 理由は、

  • ほかの人とは違う視点で物事を考えたり、表現したりすることができるため

 みんなが同じような考え方だと組織は変わりませんが、意外な一面を出してくれる人は組織に対して、新しい視点とか可能性とか突破口を与えてくれるので重宝されます。

 すると自然とあなたの社会的ステータスが上がります。

メリット②人間関係が良くなる

 ユーモアを仕事で活かすメリット2つ目は、「人間関係が良くなる」です。

 よく、笑うと緊張感がほぐれるといいますよね。

 実際にユーモアが使えるようになると、知り合ったばかりの人に対しても信頼関係を築きやすくなります。

 最初の段階で打ち解けることができるので、すぐに繋がれます。

 既に長く続いている関係であれば、良い人間関係を維持したり、さらに満足感を高めたりする効果があります。

メリット③創造力が高まる

 ユーモアを仕事で活かすメリット3つ目は、「創造力が高まる」です。

 ユーモアのある人とは、言い換えると

  • 物事を違う切り口で見ることができる人

 をいいます。

 1つの方向だけではなく、多面的に物事を考えられることをクリティカルシンキングといったりします。

 これができるようになると、新しい解決策を考えたり、違うやり方の方法を思いついたりすることができます。

メリット④レジリエンスが高まる

 ユーモアを仕事で活かすメリット4つ目は、「レジリエンスが高まる」です。

 レジリエンスとは「回復力」のことをいいます。

 たとえ仕事で嫌なことがあった時や困難な状況があっても、気持ちの切りかえができます。

 実はユーモアには、ストレスホルモンであるコルチゾールを減少させる効果があります。

 そのためたとえ仕事で挫折したとしても、ユーモアでストレスを緩和できれば立ち直りやすくなります。

ユーモアを仕事で活かす方法5選

 ユーモアというとなんとなく面白い人というイメージが一般的だと思いますが、意外にメリットってあるんですね。

 では、ここから具体的にどうユーモアを活かせばいいのか?ユーモアを仕事で活かす方法は、次の5つです。

  • 方法①PS(追伸)を付け加える
  • 方法②コールバックを使う
  • 方法③メッセージの締めを変える
  • 方法④言いにくいことを伝える
  • 方法⑤別れのあいさつで使う

 使いやすい順に並べているので、まずは①の方法から試してみるのがオススメ。

方法①PS(追伸)を付け加える

 ユーモアを仕事で活かす方法1つ目は「PS(追伸)を付け加える」です。

 ドイツのマーケティング・広告研究者ジークフリート・フェーゲンの研究によると、手紙を受け取った人の90%は、本文よりも追伸を先に読むことがわかっています。(R

 これはメールでも同様で、メールを受け取った相手はまず追伸の文を読んで、あなたの印象を決めています。

 そこで真面目になりがちなメールの文章に、追伸でユーモアを使うと効果を発揮します。

 例をあげると、次のようになります。

  • 追伸 現在、○○は快晴です。
  • 追伸 最近、エクセルが使えるようになりました。
  • 追伸 繫忙期で、私のファイルはアコーディオンみたいになってます。

 これを読んで、「あれ?天気の話でもいいの?」と思ったかもしれません。

 実は追伸の内容は、今日の天気を書くとか適当なものでも構いません。

 大事なのは親近感を相手に与えることであって、それもユーモアに入ります。

 追伸をつけるだけで相手に対して親しみを伝え、あなたに対して心を開いてもらえるようになります。

 今回紹介する使い方のなかでは、一番使いやすいテクニックです。

 まずは今日あった出来事とか、あなたの書きやすい内容で追伸を送ってみてはどうでしょうか。

方法②コールバックを使う

 ユーモアを仕事で活かす方法2つ目は「コールバックを使う」です。

 コールバックとは、相手とした共通の経験をジョークとして使うことをいいます。

 コールバックはお互いの共通の経験をネタにするので、相手から好意的な反応が起きやすくなります。

 たとえば、最近部下がヘアスタイルを変えたことについて、上司と雑談をしたとします。

 その後、部下が上司に対して報告書を提出するときに、コールバックを使って会話をすると次のような感じになります。

「報告書が完成しました。

 資料に手を加える必要があるか、私のヘアスタイルと同じで完璧かどうか教えてください。

「作成してくれてありがとう。

 うん。これなら手を入れる必要はないわ。あなたのすてきなヘアスタイルと同じで完璧よ。

 このようなコールバックは、相手との距離を縮めてくれる効果を発揮します。

 ただの事務的なやり取りを、コールバックを使えば親近感がでます。

 コールバックは、どんな内容でも応用できる汎用性が高いテクニックです。

 会話やメールでやりとりするときなどに、ぜひ使ってみてください。

方法③メッセージの締めを変える

 ユーモアを仕事で活かす方法3つ目は「メッセージの締めを変える」です。

 常に事務的な文章を送るだけが続くと、人間関係も乾いた関係になったり、仕事に面白みを見出すことができなくなります。

 そこでお勧めなのが、「メッセージの締めを変えてみる」ということです。

 いくつか例をあげると、次のようなものがあります。

  • くたびれて元気がないとき「カフェイン付けの○○より
  • アドバイスをもらうとき「ミスタードーナツくらい甘口で
  • お願いごとをするとき「のび太君ではないけど一生のお願い

 締めくくりを変えると、あなたの感情や個性がにじみ出ます。

 もちろん上下関係や立場が違うときは表現は変えたほうがいい部分はありますが、可能な限り自分らしいユーモアは付け加えると吉です。

 日々やりとりするメッセージに「ユーモア」を使ってコミュニケーションすれば、人間関係につながりが生まれるようになります。

 全てのメールで使うのは難しいかもしれませんが、いくつか自分なりのユーモアの要素を取り入れてみてはどうでしょうか。

方法④言いにくいことを伝える

 ユーモアを仕事で活かす方法4つ目は「言いにくいことを伝える」です。

 同じことを伝えるにしても、ユーモアを使えば相手に嫌な思いをさせずに伝えることができます。

 これは自分も相手も大事にするアサーションと呼ばれる心理学のコミュニケーションの仕方でも使われる方法です。

 例えば、部下が顧客の個人情報の管理についてあまり危機意識をもっていなかったとします。

 このとき指導する立場の人は、情報を管理する責任と重要性についてしっかり部下に伝えないわけにはいきません。

 そこで緊張を和らげるための道具としてつかえるのがユーモアです。

「あなたはこの問題を、あなたの好きなミスタードーナツのポンデリングくらい小さな問題だと思ってるかもしれない。

 でも実際は、奈良の大仏くらい大きな問題なんだ。」

 厳しいフィードバックであっても思いやりをもってユーモアを使えば、衝撃を和らげることは可能です。

 今後だれかに言いにくいことを伝えなければならなくなったときは、ユーモアをクッション代わりに使ってみるといいかもしれません。

方法⑤別れのあいさつで使う

 ユーモアを仕事で活かす方法5つ目は「別れのあいさつで使う」です。

 あなたは「ピーク・エンドの法則」というのを聞いたことがあるでしょうか。

 ピーク・エンドの法則とは、

  • 人が経験したできごとで最もよく覚えているのは、感情が最高潮に達した瞬間(ピーク)と終わり(エンド)である

 というものです。

 仕事でいえば「退職する時の別れのあいさつ」が、あなたの印象が長く残るシーンになります。

 ただ大抵別れのあいさつというのは、

  • この何年間みなさんと働けて良かった
  • 感謝の気持ちでいっぱいです

 など、どれも似たり寄ったりです。

 せっかく長く記憶に残るのであれば、別れの場面で使うあいさつは少しでもユニークなものにしたいところです。

 特に人生100年時代といわれる今は、退職したあとでも、かつて一緒に働いていた職場の人とまたどこかでつながる可能性があります。

 別れのあいさつも、必ずしも面白いことを言わないといけないわけではなりません。

 ちょっとした伝え方を変えたり、コールバックを使うなどでOKです。

 例をいくつかあげると、次のような感じです。

  • 冒頭のあいさつを変える:「本日限りで会社を退職します」→「今朝みなさんに配ったミスタードーナツで気づいた方はいたかもしれませんが、今日が私の退職日です」
  • コールバックを使う:「慰労会のとき、みなさんと一緒にミスタードーナツを食べた日は良い思い出です」
  • 終わりのあいさつを変える:「またどこかでご一緒できますよう祈っています」→「またどこかで会ったらミスタードーナツに行きましょう」

 上記はミスタードーナツを例として挙げています。

 それ以外にも、その職場でしか体験しなかったことや、会話したなかでネタになりそうな話題は探せばたくさんあるはずです。

 退職のあいさつは、気持ちを伝えるだけでなく、まわりを微笑ませることもできます。

 別れの場面でも、ユーモアや陽気さを加えることで、別れのつらさを軽減したり、思い出に残るようなよい印象を残すことができます。

 再会した時も、あなたのイメージが好印象の状態のままスタートできるので、1つか2つ、ユーモアの要素をあいさつに入れてみてはどうでしょうか。

注意:自虐ネタには気をつける

 ユーモアには注意点もあります。

 それは「自虐ネタ」です。

 VIAの強みの活かし方でも軽く解説しましたが、ユーモアのデメリットとして自虐ネタが過ぎると逆効果になる可能性があります。

 それが特に、仕事に繋がるような自虐ネタであればまずいです。

 たとえば、

「僕は夢や希望をもっているんだ。持病ももってるけどね…

 と自虐ネタをしたとします。

 これは笑えるような内容でないだけでなく、「この人に長期的な仕事を任せてもいいのかな」と周りが不安になりかねません。

 また、あまりに自己卑下しすぎるのもデメリットです。

 平均より太っている人が

「外が暑すぎて日焼けしぎたよ。これじゃまるで豚の丸焼きだ。ブヒブヒ…

 なんていうと、周りはフォローに困るはずです。

 もちろんキャラクターにもよるかもしれませんが、自虐ネタは「この人コンプレックスを持ってるのかな…?」と思われかねません。

 ユーモアを自虐ネタで使う際は、自己卑下しすぎず、また仕事に悪い印象と結びつけないような話題を選ぶのがベストです。

まとめ:ユーモアは使いこなせると最強

 ユーモアを仕事で使うメリットと活かし方のまとめです。

  • ユーモアは、必ずしも面白いことをいわないといけないものではなく、ちょっとした言葉遣いやメッセージに変化をいれるだけでもOK。

【ユーモアを仕事で活かすメリット】

  • メリット①社会的ステータスが上がる
  • メリット②人間関係が良くなる
  • メリット③創造力が高まる
  • メリット④レジリエンスが高まる

【ユーモアを仕事で活かす方法5選】

  • 方法①PS(追伸)を付け加える
  • 方法②コールバックを使う
  • 方法③メッセージの締めを変える
  • 方法④言いにくいことを伝える
  • 方法⑤別れのあいさつで使う

注意点:自虐ネタに気をつける(自己卑下しすぎず、仕事に悪い印象と結びつけないようなユーモアを使う。)

 ユーモアを使ってほんの少しふるまいを変えるだけで、周りの人に与える印象や、態度が大きく変わってきます。

 ユーモアを使いこなせるようになれば、仕事の生産性も上がって、人間関係も良くすることができるので、ぜひ今回紹介した方法を仕事で使ってみてください。

 特にコールバックは、相手との共通の話題や経験をもとにするので、一気に距離を縮めることができるのでお勧めです。

 ユーモアの使い方についてもっと知りたい方は『ユーモアは最強の武器である』は参考になります。

 海外の職場を前提として書かれてるので日本人にダイレクトに合わない部分もありますが、少し応用すれば使いこなすことは可能です。

 ユーモアは自分の能力が上がるだけではなく、メンタルの負担も軽減させることができるので読んでおいて損はありません。

 ぜひ今回紹介したユーモアの活かし方を使ってみてください。

ユーモアに関するよくある質問

ユーモアって面白い話をすればいいの?

ユーモアは面白い話だけではなく、

自分の印象を和らげるため

個人的に大切に思っていることを具体的に伝えるため

相手の気持ちの負担を軽くするため

などにも使えます。

状況に応じて使い分けできるとベストです。

【参考文献・データ等】

【記事執筆】あすか

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